ラニミード散歩(1)
この前天気が良かったので、キャンパスのすぐ隣の地区ラニミード(Runnymede)を散歩してきました。
ラニミードは、ロンドンとの関係で言うと下の地図のような場所にあります。
地図の右側の真ん中くらいからクネクネと流れているのがテムズ川(River Thames)で、「右側から」と言いましたが、右つまり東側が下流です。
川沿いにロンドンの中心部が見えますが、そこから上流に向かってフラム(Fulham)、チズィク(Chiswick)、ブレントフォード(Brentford)のところで流れが南北方向になり、リッチモンド(Richmond)、トウィッケナム(Twickenham)……と続いていきます。
トウィッケナムはついこの前までラグビーのW杯がやってました。
リッチモンドから西の方を見ていくとハウンズロー(Hownslow)を越えたところにヒースロー空港(Heathrow Airport)があります。
ラニミードはその南西にあるので、ヒースローがロンドンの中心部から遠いのと、逆にラニミードは結構ヒースロー空港に近いことが分かります。
さらにラニミードの北西をごらんください。
オールド・ウィンザ(Old Windsor)とウィンザ(Windsor)があるのが見えます。
あのウィンザー城があるところです。
つまりロンドンの中心部とウィンザー城とに挟まれたところにあるということで、古くから大事な場所であったことが想像できます。
ラニミードのすぐ南にあるエガム(Egham)はうちのキャンパスがあるところで(ベージュ色の場所)、ウィンザやステインズ(Staines)と合わせて以前の記事で少しお話ししました。
先ほどのテムズ川、ブレントフォードのあたりで南北に変わった流れ(地図で言うと右側)は、トウィッケナム南のキンストン・アポン・テムズ(Kingston upon Tames)あたりでまた東西の流れに変わり、辿っていくとまた南北に向きを変えてラニミード、そしてウィンザに至ります。
ラニミードを拡大するとこんな感じです。まさに川沿いにありますね。
そしてラニミードの北西の一角には Magna Carta の文字が。
さらにその南には Runnymede Air Forces Memorial というものもあります。
……長くなりそうなのでこれについてはまたお話しするとして、今日はラニミードという地名のお話しだけ簡単にして終わります。
Runnymede の -mede というのは mead すなわち牧草地(今の英語だとふつう meadow)のことを表しています。
こういうことが実際に歩いてみるとよくわかります。
ラニミードはナショナルトラストに登録されています。
ご覧のとおり、本当に牧草地です。
キャンパスの住所がエガム・ヒル(Egham Hill)というのですが、こうやって見ると本当にその通り丘の上にあることが分かります。
それにしてもグーグルマップを見ると、いくつか歩道が通っているようなのですが、実際には何もないところがとても多いです!
冬は地面が乾ききることがなかなかないので、芝生でもぬかるんだところが多く、軽いお散歩のつもりで普通の靴で来ると苦労します……。
※
Waitrose Watercress Rocket & Spinach Salad Twinpack (2x60g)
イギリス食べ物寸評企画。
本日はこちら、
Waitrose Watercress Rocket & Spinach (2x60g)
ウェイトロウズの袋入りサラダ。
実際に生活しなければなかなか覚える必要のない野菜の名前ですが、watercress がオランダガラシ、rocket がキバナスズシロ、spinach がホウレンソウです。
……と言っても最後のホウレンソウ以外なんやらという感じかもしれません。
「うーん国が変わると食べる野菜も全然違うなあ」っと思われたかもしれませんが、今ではどれも日本でもよく食べられるようになった野菜たちです。
watercress はクレソン(cresson)、rocket はルッコラ(rucola……ルーコラの方がイタリア語の発音には近い)というそれぞれフランス語、イタリア語由来のカタカナ語で定着してきているような気がします。
どちらも、少なくともイギリスでは昔からよく馴染みのあるお野菜です。
日本の野菜事情もどんどん変わっているので、自分でもクレソンやルッコラがどれくらい馴染みがあったのかピンと来ませんが、ほんの数年前まではそんなに当たり前に名前を聞く野菜でもなかった気がします。
今でも、外食のときによく見ることはあっても、まだまだ自分で買ってきて使うってことは少ないかもしれないですね。
イギリスのスーパーでは、こうやって洗って袋入りになっている生野菜がたくさん売られています。
ひとり暮らしだと生野菜を毎日食べるのは大変なので、とても助かる商品ですね。
買うと袋はパンパンに膨らんでいて、窒素とかを入れているのでしょうか、ちゃんとシャキシャキです。
小分けにしているので、開けたが最後無理してたくさん食べねば!ということもありません。
60g だとだいたい1〜2食分なので、無理なく新鮮なうちに食べきることができます。
さっと水洗いして塩とオリーブオイルをかければ立派なサラダになりますし、バルサミコ酢を混ぜたドレッシングにすればごちそうです。
イギリスの野菜は、全体的に味がしっかりと強いような気がします。
なので、こうやってシンプルに食べてもとてもおいしいです。
お値段は半額セール中で1.89ポンド(330円くらい)、通常は660円くらい。*1
4食分に相当すると考えると、半額のときに買えばお得感ありますが通常価格だと少し……という感じかもしれません。
ただ、このサラダシリーズは他の野菜や果物と組み合わせて買うとだいたい常に25%オフになるので、だいたい500円くらい、1食分で125円くらいでしょうか。
もちろんもっと安ければ助かるのですが、入っているのはどれも栄養がある野菜で味もおいしいので、手軽に食べられることを考えると、値段だけの価値はあると思います。
野菜を大量に買って入れておけるだけの冷蔵庫と、その手間を惜しむ必要のない環境(家族がそれなりの人数いるとか、時間が有り余ってるとか)が無い限りは、とても重宝します。
こちらは主食になるパンやパスタも安いですし、野菜にお金をかけるのはありかな。
ということで……
品質(味) 9/10
値段 7/10(通常価格なら6/10)
*1:現在1ポンドは約173円
Mestizo at Euston
先輩が遊びに来てくださったので、ロンドンの外食開拓!
以前モントリオールでご一緒したときにその先輩とメキシコ料理店に行って、しみじみとおいしそうに召し上がっていたのがとても印象に残っていたので、今回ロンドンでメキシコ料理店を探してみました。
ユーストン駅から歩いて5分ほどのところにあるこちら。
定評があるみたいだったので予約して行ってみました。
人気店のようで、すでに何枠かは予約が入ってた。
メキシコ料理を本当に知らなくて、先輩にアドヴァイスを受けながらスープと前菜、タコスを注文することにしました。
乾杯はもちろんコロナビールです( ^_^)/□☆□\(^-^ )
手前のものがカルド・ソチル(Caldo Xochitl)という、鶏肉のスープ。
横にあるのはサラダではなく、食べるときにスープに入れる具!
別に添えてあるなんてなんかおしゃれですね (^-^)
写りが悪いのですが、シラントロ(コリアンダー/パクチー)、アボカド、トマト、タマネギ、そしてチポトレ(Chipotle)という燻製とうがらし。
先輩のスープはトマトベースで、揚げトルティーヤが乗っている。
同じく別盛りの具を入れて食べます。
カルド・ソチルは鶏肉の下に米も入っていて、とてもおいしかった。
タマネギの甘みも出てとても良いバランス。
上品な雑炊って感じで、日本人にとっては懐かしい感じがしつつもしっかり異国の味の要素もあって心にも頭にもおいしいスープでした。
左にあるのは、これもちゃんと写っていないですがタマーレというメキシコ版ちまきのような料理。
トウモロコシ粉の中にお肉が入っていて、それを蒸しているみたいです。
今回選んだのは豚肉の入ったもの。
ふかし芋のような感じで馴染みのある食感、味でありつつもメキシコらしく唐辛子の辛さがアクセントになっていてこれまたとてもおいしかったです。
そしてメインはタコス(写真を撮らなかったので、公式ページの写真をお借りしました)。
豚肉、鶏肉、牛肉、羊肉といったお肉の具に、再びタマネギ、シラントロといった野菜、それにグワカモーレ(ワカモレ、アボカドソースですね)、これをサルサ(ソース)に付けて、トルティーヤで包んで食べます。
スープで炊いた米も付いてきました。
ソースは赤青白のものがありましたが把握しきれず……。
小豆っぽい豆を使ったものもありました(軽く調べたところ、フリホーレス(flijoles)という小豆を使ったものがあるらしいのでそれかもしれない)。
唐辛子を使ったやつも、そんなに辛くはありませんでした。
具もさることながら、トルティーヤが熱々でおいしい!
とても良いお店だったので、ぜひまた来て他のメニューも試してみたいです。
それにしても、大学でスペイン語やったのにほとんど役立てられていないのがもったいないところ ^^;
Baxters Favourites Pea and Ham Soup (400g)
イギリス食べ物寸評企画。
本日はこちら、
Baxters Favourites Pea and Ham Soup (400g)
バクスターズの缶入りスープ、定番の味シリーズ、豆とハム。
イギリスではすりつぶしたマッシー・ピー(mushy pea)をはじめとしていろんな料理でなにかと pea が使われていますが、種類で言うとエンドウ豆のことですね。
上の日本語でもそう訳しましたが、favourites はここでは「定番の味」という感じですね。
バクスターズの「定番」スープは15種類あります。
イギリスはスープ大国ですね、これとパンだけで立派な食事になります。
この豆とハムのスープも食べ応えがあってしっかりおいしいです。
味が薄すぎるということもなく、絶妙です。
ハム(というか原材料を見るとベーコンのようですが)は溶けきってしまっているので、自分で適当にハムを刻んで、ネギも一緒に乗せるとさらにごちそう感が出ます。
お値段はこれも半額セール中で55ペンス(95円くらい)、通常は190円くらいですが、だいたいどこかのスーパーで安売りしているので50ペンスくらいのときに手に入れておくとお得感があります。*1
でも、通常価格でも十分買いです!
以上を踏まえて……
品質(味) 8/10
値段 9/10(通常価格なら7/10)
イギリスで生活するなら絶対に知っておいた方がいい代物。
イギリスでよく売られているスープのブランドは、このバクスターズの他にアメリカ代表のキャンベルズ(Campbell’s)とハインツ(Heintz)。
日本でもよく知られていますね。
バクスターズはスコットランドの北東部、フォハバーズ(Fochabers)にある会社で、1868年にジョージ・バクスターが作った食料雑貨店から堅実に事業を続け、1955年に王室御用達となります。
なので、上で書いたバクスターズの「定番」ラインナップにはスコットランド由来のレシピがけっこう多いです。
他のスープについてもまた……。
*1:現在1ポンドは約173円
Kettle Chips Sea Salt & Balsamic Vinegar (150g)
イギリス食べ物寸評企画。
本日はこちら、
Kettle Chips Sea Salt & Balsamic Vinegar (150g)
ケトルのポテトチップス、海塩&バルサミコ酢味。
(「シーソルト」とか書いた方がオシャレな気がしますが商品に対してそういう手心を加えることはありません笑)
昨日の薄塩味に続いてケトルのポテトチップス。
これは普通においしい!
ちゃんと全体に味が染みてる感じがする。
バルサミコ味は偉大だ〜
せっかくなので栄養成分は……。
エネルギー 502kcal
塩分 1.9g
脂質 28.4g
100g 当たり。
薄塩味より低カロリー、低脂質だなあと思ったら塩分が約2倍。
バルサミコ酢の甘みを入れたこともあるのか、これくらい塩を入れないといけないってことでしょうか。
お値段はこれも半額セール中で99ペンス(170円くらい)、通常は340円くらい。*1
以上を踏まえて……
品質(味) 7/10
値段 8/10(通常価格なら6/10)
人にもすすめられる美味しさです。
ところで昨日ちょっと触れましたが、イギリス英語ではポテトチップスは crisps で、chips はアメリカ英語での言い方です。
イギリス英語で chips というとじゃがいもを細長く切って揚げたもの、いわゆる「フライドポテト」とか「フレンチフライ」のことで、イギリスの名物料理フィッシュ&チップスのチップスはその意味で使われてます。
意外とイギリスとかアイルランドで撮った写真がなくて、これは代々木八幡の素晴らしいアイリッシュ・パブ「タラモア」さまでいただいたフィッシュ&チップス。*2
アイルランド・イギリスで食べるものはもう少しずんぐりむっくりした形のことが多いですね。
このポテトチップスをつくっているケトル・フーズは、この袋に CHIPS って書いてあるようにアメリカの会社です。
オレゴン州のセイラム(Salem)に本社がある模様。
なので、日本だとコストコとかで買えるみたいですね。
軽く調べたところ、イギリスとは販売してる種類が少し違うらしく、このバルサミコ酢味はイギリスのものらしいです!
アメリカだと普通に「海塩&酢」(sea salt & vinegar)味になるみたい。
なので、イギリスに来たら買ってみてください。
Kettle lightly salted Chips (150g)
イギリス食べ物寸評企画。
本日はこちら、
またしてもウェイトロウズで半額セールをやってたもののうちのひとつ。
要するに、ウェイトロウズの半額セール期間にまとめて60ポンドくらいの買い物をしたんです。
なので、しばらくこれが続きますw
Kettle lightly salted Chips 150g
ケトルのポテトチップス、薄塩味。
ポテトチップスって高校のときくらいから? たま〜に買って食べる程度、
みんなで集まったときに食べるくらいだったので、食べるのも結構久しぶりだったんですが、やっぱり半額だったので買ってみました ^^;
味は、結構日本のポテトチップスよりじゃがいもの味がしっかりしてる。
揚げた感じがそこまでしなくて、より素朴な味。
たぶん油をあまり使ってないんじゃないかと思って栄養成分を調べてみると……。
エネルギー 513kcal
塩分 0.9g
脂質 30.1g
100g 当たりです。
え、脂質30グラムって十分多いじゃないか!と思われたかもしれませんが、ポテトチップスってこんなもんみたいです。
カルビーのポテトチップスうすしお味は、100g 換算で
エネルギー 561kcal
塩分 1.2g
脂質 36.0g *1
ケトルの方が、塩分、脂肪分控えめです。
食べてみた結論としては、やっぱりポテトチップスはある程度油が多い方がおいしいなぁ…… ^^;
でも、持ち味の違いかもしれないですね、ケトルの方が後味がしっかりジャガイモで、食べ応えはあります。
あ? そうだ比較対象は「堅揚げポテト」にすべきだったかも!
調べてみました(笑)
エネルギー 515kcal
塩分 0.9g
脂質 26.8g *2
うん、つまり3つ比べてみると、油の量で言うとケトルの薄塩味はちょうどカルビーのふつうの「うすしお味」と「堅揚げポテトうすしお味」との中間くらいです!
食べてみてなんだかひとりですごく納得! ^^;
堅揚げポテトは、脂質が押さえられてる割にエネルギーがケトルと変わらないってのが面白い。
ポテトチップスは奥が深いですね〜
お値段は半額で99ペンス(170円くらい)、ってことは通常は340円くらいか……安く入手する方法はありそうですけどね。*3
以上を踏まえて……
品質(味) 6/10
値段 8/10(通常価格なら6/10)
堅揚げポテトの味を思い返しながら食べてみると、やっぱり油を使わなくても美味しくできる方法はあるんじゃないの、それにしてはケトルのは何かが足りない気がする。
日本のポテトチップスを食べ慣れたものには、ちょっとよそ者感がある。
だから、「うすしお」じゃなくて「薄塩」。笑
でも日本のポテトチップスほど中毒性がないので開けたら最後、止まらない!(他社)状態にはならなそうで、それはそれでいいのかもしれません。
ところで、英語の得意な読者の皆さんはあることに気がつかれたのではないでしょうか。
そのお話はまた後日……
Hartley's 10 Cal Mango & Passionfruit Jelly Pot
今日から、こっちで買った物、主に食べ物の寸評を残しておこうと思います。
自分の備忘録としても良いし、日本の読者の方々にも役立ててもらえる可能性があると思って。
フォーマットもだんだんと固まっていくはず。
本日はこちら、
ウェイトロウズで半額セールをやってたもののうちのひとつ。
Hartley’s 10 Cal Mango & Passionfruit Jelly Pot
ハートリーの10カロリーゼリー、マンゴー&パッションフルーツ味。
どうでもいいけど、よく日本語でもカロリーの話をするとき単位を「カロリー」って言うけど、実際にはキロカロリーのことを指してるよね。
日常会話で使われているからと言ってパッケージに「10カロリー」と書くのは大丈夫なのか?
説明書きのところには ‘9kcal’ って書いてあったから、やっぱり単位はキロカロリーみたい。
この手の低カロリー食品、特にお菓子は自分で買うことはまずないのですが、好奇心と半額だったのとで買ってみました。
味は……日本の低カロリーゼリーもちょっと味気ないものが多いけど、これはかなり甘みがない。
果物の風味は、それなりにはあります。
どれくらいかと言えば、飲みきったジュースのパックを洗った後に少し香ってくるくらいの感じかな……。
そこまで薄くはないか、ジュースを水で2倍に割ったくらいかな ^^;
食感はプルンとしているというよりはネットリ舌にまとわりつく系で、それ自体は別にいいんだけどいかんせん味があまりしない。
甘みと風味とが薄いので、大げさに言えばゲル化剤の味を感じられてしまうくらいです。
食べられなくはないということで、低カロリーゼリーってこんなもんだろうな、確かにカロリー制限している人なら選択肢としてなくもないかな、というところ。
お値段は、通常68ペンス(120円くらい)のところを34ペンス(60円くらい)。*1
品質(味) 4/10
値段 8/10(通常価格なら5/10)
ところでハートリーというのは果物の加工製品(ジャムとかマーマレードとか、ゼリーとか)ブランドのひとつで、元となった食料雑貨店をやっていたハートリー(William Pickles Hartley; 1846–1922)はサーの称号をもらっている(この人は ODNB*2 にも記事がある。
食料雑貨店はランカシャー州のコウン(Coln, Lancashire)にあったそうだ。
この人のことを軽く調べたら、メソディストとして慈善事業や実験村をやったりしてなかなか面白そうだったのですが、長くなりそうなのでまた後日……。
ハートリーは、今ではイングランドの食品メーカーであるプレミア・フーズ社(Premier Foods)のブランドになっています。